ヴァンパイア・コンップレックス
もともとホンワカした
空気のかわいらしい雅は
男子に良くモテて、
その反面
女子からの嫉妬が激しかった。

雅が
女子に閉じ込められた体育倉庫の中に、
偶然サボって寝ていた
私が居合わせたってわけ。

かわいそうになっちゃって、
雅の前で一緒に瞬間移動して
脱出してあげたの。


で、記憶をいじろうとしたんだけど、
雅はバンパイアであることを
怖がらなかったばかりか、
「かっこいいね」
といってくれた。

今までの私は
ばれて恐れられるのが怖かったから、
正体をひた隠しにしてきた。


でもホントはいつも
何でもしゃべれる友達を
心のどこかで望んでいたんだよね。

だから、雅の態度や言葉は
閉ざしてた私の心にひびいた。

そこで、記憶をいじらないまま
一番の友達として
仲良くしてもらってるんだ。
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