あのころ、グラフィティ
「...くそったれぇ!!」


たまちゃんは福に向かって、大声をだした。


「あー!もう!うっせぇな!」



「...貫、背高いからイスに座って。」

「たまちゃん、コイツの言うことなんて聞かなくていいよ。」

「大丈夫!貫はあたしの好みじゃないし、おでこにキスぐらい、やってやる!」


好みじゃない...

なんか、ショック。


「行くよ...」

「え!?嘘っ、たまちゃん。ダメダメ!」


福がこっちを見て笑ってる。


「いやっ、どうしよ!?たたたたたたまちゃぁぁん!」















ファーストキス、




おでこに。




柔らかい...




「マジでやってやんの!うぇ~吐きそう。」

「あんたねぇ、そんなことばっか言ってると後で痛い目あうからね!...貫、行くよ!」


オレは少しばかり思考停止。








体育館でゴール。

オレたちのタイムは13分47秒。


見事、優勝した。










「へぇ~よかったね。で、賞品は何だったの?」

風邪が治ったマコちゃんと一緒に登校中。たまちゃんはマコちゃんの風邪が移ったらしくお休み。


「賞品ね、御守り。...最後までたまちゃん、賞金だと思ってたらしくて、、すっごい落ち込んでた。」

「そっか。想像できるなぁ...」

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