CAPTORS
女の子目当てにフラフラしてましたとは、まさか言えない。

「ちてきコウキシン?に誘われて……?」

乾いた笑いを浮かべながら視線をそらす。

「自分の言葉に自信がないなら、言わない方がよくないか?逆に分かりやすくてこちらは助かるけど」

呆れるというより、むしろ憐れまれているようなものが春日の声にはあった。

「……色々あってさ、オレも一回しか見てないから自信ないし、また話したいときに言うから、その時に聞いてくれよ」

「はいはい」

希螺の言葉にも返ってくる春日の返事はどこか投げやりだ。

「絶対だからな」

口をとがらせる希螺。

内容が濃いわけではないが、今日あったことは少し自分の頭の中で整理しなければ、自分でも上手く説明ができそうもない。

彩十のこと。
能力のこと。
朔夜のこと。

話してどうするわけでもないが、誰かに聞いてほしかった。

それだけだった。
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