CAPTORS
一人残された希螺は、元種によって次々と倒れる警官たちの姿を虚ろな瞳で眺めていた。

やがて、元種が標的を希螺へと変える。

ヒトが、死んでいく。

圧倒的な力で、命を踏みにじられている。

死は、誰にでも等しく訪れるもの。

それでもーー

死にたくはなかった。


眼前まで迫ってきた元種と目があった瞬間、希螺の中で何かが音を立てた。


「いやだぁぁぁぁっ!!」

無意識に叫んだと同時に辺り一帯が白い光に包まれた。
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