CAPTORS
「……そんなに驚かなくてもいいだろ?」

「近すぎだっ!」

思わず力いっぱいツッコミをいれてしまい、慌てて顔をそらす。

「キラ」

落ち着くのを待っていてくれたのであろう、少しの時間をおいてレフィが声をかけてくる。

それにレフィの顔を見ることで応えてみせると、さしのべられた手がそこにあった。

「……おまえ、俺たちと一緒にCAPTORSをしないか?」

予想しない一言だった。でも何故か、とても嬉しくなる一言だった。

「今すぐ返事が欲しいわけじゃねぇ。体のこともあるだろうしな、選択肢の一つだと思ってくれてりゃいいから」

「今すぐ返事しちゃだめなのか?」

その言葉に驚いた表情を見せるレフィ。

希螺はにっこりと笑ってみせる。

「オレにもできるならやってみたい。オレは自分の力を好きじゃないから、もしこの力が何かの役に立てるなら喜んで引き受ける」

「そうか……そうか!」

パッとレフィの顔が大輪の花のようにほころんだ。
よほど嬉しいのか、その笑顔のまま希螺を力強く抱きしめた。

< 39 / 133 >

この作品をシェア

pagetop