CAPTORS
レフィの説明に力を実際にみたことのある希螺は納得するように頷いた。
「あんたも力があるのか?」
そう言って春日の方を見る。
「あるよ。実践向きじゃないけどな」
ニッと笑い、春日がベッドのすぐそばにある花瓶の花の蕾を一つ手に取る。
白い光が淡く灯ったかと思った瞬間、花はあっと言う間に満開に開いて見せた。
希螺が歓声をあげるのは当たり前であった。
「やり方を変えるとこうなる」
シュウっという音とともに、今度は花が見る影もなくしおれていってしまう。
希螺がおびえた声を出すと、レフィが横から春日をこづいた。
「このバカやろう!おまえそれするとどうなるか分かってやったのか!」
「痛いな。やって見せた方が早いだろうが……っ」
頭を押さえて抗議の声を上げた春日の体がが不意に後ろへ傾いだ。
希螺が慌てて手を伸ばすよりも早くレフィがその体を支えていた。
「いわんこっちゃねぇ」
「……面目ない」