CAPTORS

「コレはすごいな。オレの力も使えなくなった」

腕輪を外しながら春日は感心したようにそう呟いた。

「へぇ……そんなにすげぇモン、どこで手に入れたんだ?」

レフィも興味を持ったようにその腕輪を春日からひったくる。

その問いに答えようとして、希螺は固まった。

「……キラ?」

春日が不思議そうに呼びかける。

すると、希螺は大きく首を傾げた。

「あれ?そういえば、ドコだろう?……覚えてない……」

腕組みをして考え込むが、まったく思い当たる節がなかった。

自分には、ほかの者とは違う「力」があると分かったときからこの右腕には腕輪がはめられていたような気がする。

どんなに記憶をたどってみても、腕輪を持つ前の自分を見つけることはできなかった。

「???」

「覚えてねぇんならいいんだよ。あんまし考え込むと、熱が出るぞ」

声を抑えてレフィが笑う。よく見てみると、矢那も春日も同じような顔をしていた。

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