CAPTORS
のろのろと顔を上げ、口元に笑みを浮かべてみせる。

まあ、たぶん全然笑えてないんだろうが……

案の定、正面にある春日の眉間には深いシワが刻まれている。

「説得力皆無なのは分かってるけど、春日が気にすることねーよ。気分が悪くなっちまったのは、オレのせいなんだしさ」

春日が口を開く前に、もう一度机に突っ伏しながらそう呟く。

それは希螺の本心だ。

色々体験したことのないことに戸惑いはあったが、こんなに具合が悪くなるなんて、正直思いもしなかった。

「キラ……」

「それより、なんか用事があって来たんじゃないのか?」

春日に問いかけると、そうだったという応えが返ってくる。

「キラは昼食をどうするのかと思って」

準備はしていないだろう?とあわせて訊ねかけてくる春日に今が昼休みであることを思い出す。

「春日はどうするんだ?お前だってないだろ」

「俺はいつも食堂に行くからな」

「え!この学校食堂があるのか?」

思いがけない言葉に、はねるように顔を上げる。

< 85 / 133 >

この作品をシェア

pagetop