CAPTORS
能力者には、時折普通の人間には有り得ない色素を持つ者が現れる。



春日は栄我に聞いたのだという。

そう聞いてはみても、希螺はあまり信じられなかった。

希螺が出会った能力者たちは、そこまで普通とかけ離れた者達ではなかったからだ。

元々異質な力を持つ者たちが少ない上に自分だけがさらに異質なモノだということを浮き彫りにしたくなくて、希螺はその話題に触れようとはしなかった。

「春日もあんのか?」

「ある」

おそるおそる訊ねかけると、あっさりと答えが返ってきた。

「それが原因でここがこんな風になってしまったんだけどな」

「え」

続けて紡がれた言葉に希螺は目をしばたかせた。

今、春日は何といった?

「ここは元々使うことがかなり少ない校舎で、俗に言う不良の溜まり場だったんだ。といっても全く使われていない訳ではないから、人の出入りはあるんだが……」

そう言いながら、春日は迷うことなく一つの部屋の中に入っていった。

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