CAPTORS
わかった、と希螺に告げると満足そうな笑みが返ってくる。

それを見て春日の口元にも笑みが浮かぶ。

希螺へ真実を語る日が来ることはそう遠くはないだろう。けれど、春日は心のどこかでその日が来なければよいと考える。真実を告げた時、希螺が自分をどう見るかが判らない。それが少し、恐かった。

「キラ、君は今日本部に帰ったら何をする予定なんだ?」

校舎を後にしながら、春日が希螺に訊ねかける。

すると、希螺は少し考え込む仕草をすると小さく肩をすくめて見せた。

覚えてないらしい。

「……じゃあ、そういう春日はなんか予定あるのか?」

「俺は栄我さんのところに顔を出してから、する事なければ本屋にでも行こうと思ってる」

いくつかある行動パターンの一つを選択し、希螺へ告げる。

「ふぅん」

「レフィや矢那は力のトレーニングすると思うけど、キラも予定に組み込まれてるんじゃないのか?」

「……あ~……そんな気がするなぁ……」

曖昧に返事を返しながら希螺が頭を掻く。

「トレーニング、イヤなのか?」

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