ラブランク
「瑞紀さんて…俺の事覚えてます?」

彼が急にそう問い掛けて

くる。私達が飲んでいる

アイスコーヒーはもう空

に近い。

−−って、この前会った

ばかりだよね…?声を掛

けられた時はすぐには分

からなかったけど…。

「ヒデさんの彼女だった瑞紀さんですよね?」

私の心臓が急に音をたて

始めた。ちょ、ちょっと

待って…どうしてその名

前が出てくるの−−−。

私は自分を失いそうにな

る。

アキラが携帯を持って立

ち上がる。
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