フェンス

部屋の中は意外に広い。

机の上には書類や試験管が散乱している。

他にもビーカーやフラスコ…まるで理科室だ。

隅の方にはシングルサイズのベットがある。

『タイミングよく人が居なかっただけみたいだな…』

春斗はほっとしながら周りを見回していた。

ゴミ箱からはカップラーメンや弁当のゴミが入りきらずに溢れている。

『そうみたいだな。』

俺はふと、顔をあげ正面を見た。

『春斗…そっちにもドアがある。』

春斗は少しだけドアを開き外の様子をうかがった。


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