フェンス

『でも、なんでここに?』

春斗が首を傾げると秋斗さんは落ち着いた声で話し出した。

『ここは綾紀さんの部屋なんだ。ちゃんと通り過ぎずにここで降りてくれてよかったよ。通り過ぎてたらもう出口はなかったぞ。』

春斗と俺は目を見合わせてお互いにホッとした。

『よし。じゃあ行こうか―…

綾紀さんが待ってる。』

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