フェンス

彩花がコツコツとハイヒール特有の足音を響かせ春斗に近づいてくる。

『おい。止まれ。』

秋斗の言葉に見向きもしないまま彩花はへたりこんでいる春斗の前にしゃがみこんだ。

『あらあら。こんなに泣いちゃって…ふふふっ。』

おちょくるようにそう言うとティッシュを取り出し春斗の涙をそっと拭いくしゃくしゃに丸めたティッシュを春斗のポケットに突っ込んだ。

『春斗から離れろ。殺すぞ。』

そう言ってさっき春斗からとり上げたもう一丁の銃を左手で彩花に向けた。

『はいはい。』

彩花は陣野のもとへまたコツコツと帰っていく…


< 153 / 238 >

この作品をシェア

pagetop