フェンス
第一章
夏―…

蝉の声が響く。

放課後の校舎裏の階段に
俺達はいた。

俺と真優と真奈と涼。
一見ただの4人グループ…

だけど。
真優が学年トップで
涼が学年最下位。
俺と真奈は一般の
珍しいグループだった。

普通…
上位は上位同士
一般は一般同士
下位は下位同士
としかつるまなかった。
何故なら上位はホワイトフェンスに行くのに必死。

少しの知恵も自分より下のやつに与えたくないらしい。
下位はそんな上位を毛嫌いしていった。

でも俺達は違った。
真優は優しく俺達に話かけてきてくれた。

涼も気さくなやつで自然と会話が盛り上がった。
真奈も気が強いやつだけど本当はいいやつで俺の幼馴染みだ。

そんな俺達は毎日楽しく平凡に過ごしていた。

これからなにが始まるかなんて知るよしもなく…

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