フェンス
『………真優を助けないと…』
混乱した中で無意識のうちに思わず口をついてでた一言だった。
『えぇ…』
『香音さんちょっと電話変わって!…………………』
凉はそう言うとまた少しガチャガチャと言う雑音のあとに電話にでた。
『裕!俺も真奈を助けたいんだ。もう一度必ず会うって約束したから。
お前も真優を助けたいんだろ?一緒にやってやろうぜ。
政府なんかめちゃくちゃに崩壊させてやろう。』
『そうだな…やってやるよ。真優をそんなわけのわからない兵器にさせてたまるかよ。』
凉の声を聞くと自然と心も落ち着き気持ちも前向きになった。
信じるとは言ったが本当に全てが信じれているわけではないまだまだ沢山疑問はある、でも凉の事はどんな状況でだって信じられる。
何より大切な人が危ないかもしれないときにじっとしてられるような甘えた男にはなりたくない。
『裕…俺も昨日の夜…ブラックフェンス内で死んでここにきたばかりだから、香音さんにも説明できてないことがあるんだ。
ブラックフェンス内で知ったことなんだけど…』
そういって涼は少しずつブラックフェンスの中であったことを話し始めた。