ハツコイ

「吉永は案外ドジだよな。ほら!」

手を差し出してくる先輩。


「えっ!?」


「また転けられたりしたら、俺の身がもたないから」


そう言って笑う健人先輩。

いいのかな?

だってさ!


手を繋ぐってゆう事は
特別な感じじゃないの?

「ったく!じれったいな!」


ガシッと繋がれた手。

理想とはかけ離れた感じだったけど、
すごく嬉しかった。


今、先輩の一番そばにいるのは私なんだね…


今だけは…
先輩を独り占めできてる

あーなんだか
すごくすごく幸せだな…

「もう少しでゴールだから!頑張ろうな」


「はい!」


繋がれた手が熱いよ…
やけに緊張する!
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