なんでも屋 神…第二幕
そうなんだよね…神君と付き合えてから、私は自分に自信が無くなってきてるのに気付いてた…。



「一葉ちゃんさ、お腹減ってない?女二人だけでご飯でも食べに行こっか?勿論仕事はもうお終い。ねっ?」



無邪気なその笑顔は天真爛漫…そんな言葉が似合うマコさん。



なんか、格好良い大人の女って感じがする…。



そんな笑顔を見せられたら、それまで敵対視していた自分が馬鹿みたいに思えて…不意にお腹が鳴っちゃった…恥ずっ!



「良し、じゃあ決定ね!じゃ行きましょ!」



勢い良く、神君の去った方向とは真逆に歩き出したマコさん。



さっきまで神君と繋いでいた右手を引かれ、ゆっくりと歩き出した私は、もう影すらも見えなくなった車の方を一瞬振り返った。



神君の姿が見えないか、微かな望みを託して…。
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