なんでも屋 神…第二幕
家が遠くに見え始めた頃、車庫の前に佇む一葉を発見した。



申し訳なさそうに俯いている様子から、マコが上手く説明してくれた様が伺える。



「家に入ってれば良かったのに。どうかしたのか？」



勿論、一葉が家で待ってなかったのは、変な風に誤解してしまったからだというのは分かっていたが、敢えて言ったのは済んだ話しをほじくり返すつもりが無かったからだ。



「変に誤解してごめんね神君…危ない依頼を受けてる時にあんな笑顔見ちゃったから、マコさんに嫉妬しちゃった…。」



一葉にそう言われると思い当たる節が有る。確かに裏の依頼を請け負った時は、笑う事など殆どと言って良い程無い。



言い換えれば、其処までの余裕が無いのだ。そしてそれは俺が［なんでも屋］として、裏社会に出入りする人間としては、未だ未熟者だと言う事に直結する。
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