なんでも屋 神…第二幕
決まった道を通り、事務所へ向かう。相変わらず調子の良いマジェスティに顔が綻び、松との馬鹿な思い出を回想させる。



事務所の入ったビルの前にバイクを停め、[トレイン]のマスターに顔を出してモカを一つ頼んだ。



小気味良いマスターの返事を耳に掠め、エレベーターに乗って七階の事務所に向かう。



七階に着き、デニムの腰にぶら下げたキーリングから事務所の鍵を選び、尚一層古ぼけたドアに差し込む。



…これじゃ、ノリの奴もピッキングするのは楽だろうな。



苦笑いと共に事務所内に入り、デスクの上にタバコと携帯を並べて、マスターの持ってくるモカを椅子に凭れながら待つ。
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