なんでも屋 神…第二幕

清らかな清流のような笑み…その笑顔を見れば、立ち籠めていた雲は晴れ渡り、小鳥も踊りながら笛を鳴らしてしまいそうだった。



この街の裏社会の頂点に君臨する神堂も、この人の前ではただのパパか…。



もしかすると、兄ぃも尻に敷かれてたりして…。



毅然な態度を振る舞っているが、明らかに痩けた頬周りは嘘を吐けない。現に、トレイに乗ったままのご飯は、一粒ずつ周りが薄く黄色がかっている。



「ご飯は食べておいた方が良いですよ。兄ぃが目覚めた時に、美嘉さんの顔色が悪かったらまた寝込んでしまうかもしれないですからね。」



小さく笑った美嘉は、張り詰めていた緊張の糸が少し緩んだようで、屈託無く腹の底から笑って見せた。



「そうね、そうするわ。有り難う神君。」