なんでも屋 神…第二幕
「出来ればそうして下さい。兄ぃの目覚めが悪かったら、彼処でガードしている子飼い達がお咎めを受けるかもしれませんからね。」



一瞬にして顔色を青ざめ、表情筋を強ばらせた子飼い達は、皆一様にその太い首を縦に何度も揺らしている。



清々しい笑みを受けて、安心した俺は谷口の爺の部屋に顔を出し、子飼い等に明後日の説明をしてマンションを出た。



二人一組のガード体制から言って、明後日はこの者達と赤城が主要メンバーと成る予定だ。



ノリは、勿論最後まで俺と行動を供にする。



マンションを出ると、雲間の隙間から朧月が顔を出し、眼前には色取り取りのネオンが煌めいていた。



幻想的な光達が、俺に兄ぃの代わりが出来ているか問いかけてくる。



大丈夫…既に絵図は描けた。
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