なんでも屋 神…第二幕
「用件は今回の報酬の事です。[狼我會]を潰した後で、[神堂組]は新たなシノギとして他の組にクラブドラッグを捌かせますね?その権利を俺に頂きたい。」



ほう、と目を丸くして驚いた顔だが、そうするで有ろう事は明白だった。



餌を前にしておいて、飛びつかない獣は居ない。



「巷での噂は儂も知る所じゃが、神にその権利を渡すに、報酬としてはちと高額すぎやしないか?それに、それをどうするつもりだ?」



耐えられない威圧感を前にして、蟀谷(こめかみ)を汗が伝い、左肩は痛み止めが切れたように激痛を生み出す。



[神堂組]がクラブドラッグを管理すれば、何億、何十億と言う金の卵を生む鶏…みすみす神堂がそれを見逃すはずが無い。




「製造方法から、その全てを廃棄します。」
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