なんでも屋 神…第二幕
咄嗟の事で訳が分からなかった俺は、誰かに突然身体を覆うようにされ、そのままソファの脇へと転がった。



「がっ!」



何とか転がりながらも、腰のベルト部からベレッタを取り出し、銃口を金城の方に向けて照準を合わせた。



鼻を突く硝煙の臭いが漂う中、俺の足下で苦悶の表情を浮かべるノリ…。



俺を突き飛ばしたのもノリなら、苦痛の声を漏らしたのもノリ。



この部屋で俺に銃を向けるような奴は金城と、その舎弟二人しか居ない…。



だが、三人共銃は手にしててない。



素早く視線だけ赤城と萩に向けるが、萩はたった今起こった現状に身体を硬め、赤城は二丁のグロッグを金城の方に向けていた。
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