なんでも屋 神…第二幕

脳内では記憶の糸が絡まるが、その中で俄に淡い光を放つ一本の糸。



それをゆっくりと手繰り寄せる…。



確か、携帯電話型の銃が有った…２２口径で装填数は四発。



十メートル先からでも十分殺傷能力が有り、アンテナ部から発射されるとか…。



［なんでも屋］を始める時に詰め込んだ裏の知識。



耳に掠った程度か、媒体を通して得た情報かは忘れたが、間違いない。それなら全ての辻褄が合う。



頭の天辺から血の気が引いていく感覚…金城の向こう見ずな行動が、俺の中を蠢く闇を不用意に刺激したんだ。



弾丸をチェンバー内に送り込み、同時に冷えた金属音が鼓膜に響く。



金城の眉間に照準を定めた。


たかが数メートルの距離。このぐらいの距離なら、赤子でも命中させるのは難しくないだろう…。