なんでも屋 神…第二幕
第三章
「大さん、依頼は正式に受ける事にしたってさっき言っただろ?だからこんな事は止めてくれよ…大さん。」



それまで一心不乱に小銭入れを振っていた手を止め、涙を硝子玉のような瞳に溜めて俺を見据える。



か細い両手で背伸びするように、俺の両肩を揺さぶる。何も言わず、ただその両眼に力を籠めながら…。



何かに取り憑かれていたようにも見える大さんの行動…それはきっと、昔逃げ出してしまった事に対する後悔の念だと思う。



「…神君には頼み事ばかりじゃの。こんな老い耄れじゃが、儂にも出来る事が有ったら何でも言うてくれ。約束してくれるじゃろ神君。」



笑顔で俺が頷いたのを見届けると、一気に訪れた安堵感からか、力無く離した腕で溢れそうだった涙を拭う大さん。
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