なんでも屋 神…第二幕
着いた先はチャイニーズタウン。タウンと言っても街では無く、中国人がオーナーを務める店が多く点在する事から名付けられた通り。



小龍が営んでいた[風林飯店]が、このチャイニーズタウンの顔役として入り口に聳えている。



とは言っても、小龍亡き後は黒龍も大きく二つに割れ、其処に新たな東北勢、沈黙していた福建勢も加わり、裏舞台では血みどろの闘いが繰り広げられているはず。



…いる筈と言うのは、あれ以来このチャイニーズタウンには訪れていなかった為、正確な情報を掴んでいないからだ。



否、今のチャイニーズタウンを目の当たりにすると、いた筈の方が正しいかもしれない…。



何故ならば、此処に長時間滞在すると、嫌でも服に染み着くような、重苦しい血の臭いが全くしなくなっていたからだ。
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