なんでも屋 神…第二幕
「…だ、だから…俺が怒る…痛ーよ!放せ!」



小生意気な茶髪の態度に、じわじわと押し込んだ指先に力を送る。周りを見渡せば、何故茶髪が痛がっているのかが分からず、どうにも動く事の出来ない五人。



「ん?何て?最近耳が遠くなってな。」



次第に立っている事も出来なくなり、茶髪はアスファルトに跪く(ひざまづく)が、関係無く力を指先に込め続ける。



俺の膝元で苦痛に顔を歪める茶髪に、凡そ温度の感じられない冷徹な視線を投げ掛けた。



「…す…すいません、でした。放して下さい…。」
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