なんでも屋 神…第二幕
「やった!一度[four-rose]に行ってみたかったんですよ。有り難う御座いますね、奏さん。」



にこやかに一葉へ笑みを送る奏の顔には、先程迄の暗い表情は見受けられ無い。



流石は人気プロデューサー、人当たりの良さは大したものだ。



「早い方が良いなら、これからでも良いぞ。その代わり、一度俺の家に乗せてってくれ。」



ウーファーが敷き詰められたトランクはパスし、セカンドシートを取っ払い、リムジン使用にしたエスカレードに乗り込む。



荷物と一葉をサードシートに乗せ、俺は奏に並んで助手席へ座った。


突如音量を上げたウーファーに後ろを振り返ると、一葉が低音の中で泳いでいる。



「なぁ神、[なんでも屋]に友達割引って有るのか?」
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