告白
「ねぇ、まだ?」


さっきから、告白催促されてます。


なに、この状況?


告白催促される人いる?


「恥ずかしい?
だったら、そうだな。
行動でしめしてくれてもいいよ。」


クスクスずっと笑ってる清水くん。


行動?


「そうだなー。
キスしてくれてもいいよ。」


「キッ、キスって。」


そんな事。


「やっと顔上げてくれたね。」


びっくりして顔を上げてしまった私の瞳にうつったのは、嬉しくて仕方ないって顔した清水くんだった。


「あー、失敗したなぁ。
ビデオ持ってくるんだった。」


はっ?


なんの事?


「ビデオで告白撮れたのに。
そしたら、子供とか孫とかに見せられる。」


意味わかんないよ?


「えーと、清水くんなら、今までたくさん告白されてるでしょう?
それもビデオで撮ってるの?」


「まさか、そんな事しないよ。
自分たちの子供や孫にさ、どんなふうだったか見せたいって事。
『お父さんはお母さんから告白されたんだぞ』ってさ自慢したいって感じ。
もちろん自分でも何回も見るし。」


えっ、今凄い事言わなかった?
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