告白
こんなかっこいい人が私の彼氏だなんて。


「奈津美、今ホットミルク作るから座って。」


竜兄がキッチンに向かう。

嬉しいけど、このままリビングにいたら、幸治くん居ずらいよね。


「ありがとう竜兄。
でも今はいいよ。
部屋に行くから。
幸治くん部屋行こう。」


竜兄を断り、幸治くんを部屋に誘う。


「はぁ?
何言ってんだ奈津美。
女が男部屋に誘ったら、何されても文句言えねーぞ。」


正兄こそ何言ってんのよ。

「正兄何言ってるのよ。
幸治くんはそんな人じゃないんだから。
幸治くん行こう。」


私は幸治くんの手を引く。

「失礼します。」


私に手を引かれながらも、兄たちにあいさつする幸治くん。


やっぱり、かっこいいとしか頭にうかばない。










「どうぞ。」


部屋のドアを開けて、後悔した。


当たり前だけど、朝出て行ったまま。


まさか、今日幸治くんが来るなんて思ってなかった。

慌ててベッドの上のパジャマを手にとる。


「あっあのね、朝急いでて。」


あー、なんて言えばいいの。


だらしない女の子だと思われちゃったのかな。
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