赤い愉楽
「かわいい…」


僕が買っている猫を見て
エミはそう言う。


校庭の秘密の隠れ家に僕とエミが二人きり。


あ、子猫もいるな。


エミは猫ばかり見て
微笑んでいたが


僕はエミばかり見ていた。


「名前はなんていうの?」


その言葉に僕はハッと我に返る。




「え?…タマ」




「タマ?」




「サザエさんからとった」

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