赤い愉楽

「平野さん…横田君から連絡ありましたよぉ…」


中村巡査が気だるそうに平野に報告する。


怜奈がいるレストランとは対照的な
雑然とした


ムードのかけらもない平野のオフィス。



「そうですか…」


平野は一言つぶやいた後
椅子に座り黙考。


目をつぶり瞑想しているような姿。



「いいなあ…怜奈さん。
イケメンと食事で良いムードかあ…


それに比べ私は…」


中村巡査はため息交じりに
平野の姿を眺める。


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