赤い愉楽
中村巡査はおもむろにパソコンの前に座り
猛烈な勢いでキーボードをたたき始めた。


「たどり着きましたよ。
これが奥田さんのパソコンのファイル一覧です」


ものの数秒で奥田の心の中にたどり着く中村巡査。


「早いですね…いつもこんなことやってるんですか?」


黙って見つめる平野の視線。
中村巡査は額から汗が滴り落ちて苦笑い。


「ファイル共有ソフトは違法と認定されたはず。
しかも今のOSは厳重に対策を施さている


それをいとも簡単にすり抜けるとは…」




中村巡査が黙って窓から逃げ出そうと
する所を取り押さえた平野。



「ゆ、ゆるしてくださいー」



必死に命乞いをする中村巡査に
平野はにっこり笑った。


「君への逮捕状は後で請求するとして…


奥田さんのパソコンに
怜奈さんに関するものが入ってないか


見てもらえませんか?」



手錠をちらつかせる平野に
おびえながら


中村巡査はパソコンを操作していく。


「あ…あった。
怜奈さんの動画がありましたよ。


メールに添付されていたみたいですよ。
圧縮かかってますから」



その動画のデータを見つめた中村巡査は
一瞬息を止めたと思うと


次の瞬間


すごい勢いで笑い始めた。











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