赤い愉楽
「何がおかしいんですか?」


平野がそう聞いても中村巡査は
笑い転げるのをやめようとしない。



「だって…だって!
2957回だって!はははは!

奥田さんってもしかして変態?
ははは!」


平野は訝ってパソコンの画面を
見つめる。


そこには確かに2957の数字が映し出されている。



「これってもしかして…」


「再生回数ですよ!
奥田さんは怜奈さんのおそらく旦那さんに


宛てたビデオレターを
2957回も再生してるんですよ!


他の動画も…1952回!


おおこれなんかすごい!
4250回も再生されているー」




中村巡査がぴたりと笑うのをやめた。
何かに気がついた様子。


「ねえ平野さん?
もしかして奥田さんって悪い人なの?」


その問いに平野は何も答えない。


「どこから出てきたかもわからない
一億円を持ってきたり


怜奈さんを助けると言って
誘惑したり…」


中村巡査は平野を見つめる。


「そして怜奈さんの動画を
自分のパソコンでヘビローで再生してみたり…」





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