茜ヶ久保マリネの若気の至り
「そらっ!」

リヴァイアサンは、その細身からは想像もつかないほどの剛力で私を突き放す!

「くっ!」

必死に踏ん張るものの、体が後方へと流れる。

そこに生じた間合いに。

「!」

リヴァイアサンの強烈な打ち込み!

左手一本で頭角を握り、軽く打ち込んだだけ。

少なくとも見た目にはそう見えた。

なのにその力感は、オーガかサイクロプスの渾身の振り下ろしを彷彿とさせる!

本能的に、受け太刀はまずいと直感した。

ヒラリと身をかわし、リヴァイアサンの打ち込みを回避する。

アスファルトを叩いた頭角は。

「!!」

地面を大きく抉り取り、周囲に礫の如く破片を四散させた。

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