茜ヶ久保マリネの若気の至り
「とったわ、海竜王」
激痛を堪えながら、私は海刀神を逆手に持ちかえる。
あとは躊躇いなど不要。
渾身の力を込め、背後のリヴァイアサンを貫く!
「がっ!」
リヴァイアサンが喀血する気配。
生温い吐血が、私の背中に吐きかけられる感触があった。
「おのれ…茜ヶ久保…マリネ…!」
ようやく頭角を引き抜いた時には深手。
リヴァイアサンは足元をもつれさせながら私との距離をとる。
「……っ」
私も同様だ。
呼吸が上がる。
意識が断ち切られそうになる。
ここが海竜王を討つ好機。
しかし私の体は、私の意思に逆らい始めていた。
大量の出血と肉体の損傷によって。
激痛を堪えながら、私は海刀神を逆手に持ちかえる。
あとは躊躇いなど不要。
渾身の力を込め、背後のリヴァイアサンを貫く!
「がっ!」
リヴァイアサンが喀血する気配。
生温い吐血が、私の背中に吐きかけられる感触があった。
「おのれ…茜ヶ久保…マリネ…!」
ようやく頭角を引き抜いた時には深手。
リヴァイアサンは足元をもつれさせながら私との距離をとる。
「……っ」
私も同様だ。
呼吸が上がる。
意識が断ち切られそうになる。
ここが海竜王を討つ好機。
しかし私の体は、私の意思に逆らい始めていた。
大量の出血と肉体の損傷によって。