茜ヶ久保マリネの若気の至り
夜になり、精霊に片付けさせ、ベッドメイクさせた寝室で横になる。

なかなか寝付けないものだ。

誰もいない、寒々しささえ感じる寝室。

一人でいると、暗闇もこんなに不安を掻き立てるものか。

…一人では眠れないなんて、まるで子供だな。

自嘲しながらベッドの中で寝返りを打つ。

一人で眠るというのは、もう一つ不安な事があった。

もし眠っている時に敵襲を受けたら。

寝込みを襲われたら。

侵入されても目が覚めないほど、私は鈍感ではない。

しかしそれでも誰かがいるのと、一人で眠っているのとでは、侵入者に気づくのも発見も遅れてしまう。

その事が致命傷になりはしないか。

結論、じゃじゃ馬ぶりを発揮して人魚の仲間と袂を分かったのは、私にとって何ら得をもたらしはしなかった。

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