茜ヶ久保マリネの若気の至り
そんな失望から、私は洞窟から飛び出してきたのだけれど。

「……」

一人というものは、震えが来るほど恐ろしく静寂をもたらすものだった。

他人がいない空間というのは、こうも静まり返るものなのか。

口煩く追い回してくる侍女や仲間のいなくなる生活。

これからは、こんな静寂が永遠に続くのだ。

参ったな…。

いつの間にかジワリと瞳が潤んでいた事に気づき、慌てて両目を擦る。

どうやら私は、孤独というものに免疫がないらしい。

寂しくて泣いてしまうとは…。

その時初めて。

『誰にも見られてなくてよかった』

『一人でよかった』

そう思ったのだった。

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