茜ヶ久保マリネの若気の至り
「有り得ん!」

巨体を戦慄かせ、クラーケンが怯む。

「たかが人魚如きがこれほどの大魔法を行使するだと!?」

「たかが人魚とは心外ね…あんた、私の事を知らないの?」

上から見下すような視線で、私はクラーケンを睨めつけた。

「私は人魚の女王、茜ヶ久保マリネ。海を荒れ狂わせ、渦を巻かせ、津波を自在に操って大地をも飲み込ませるという大魔法の使い手よ」

確かに力や強靭な肉体に関しては、クラーケンやリヴァイアサンの足元にも及ばない。

しかし、こと魔法戦闘ならば。

世界中の海を見回しても、私の右に出る者は皆無!

「話は終わりよ」

海刀神の切っ先をクラーケンに向ける!

「私を亡き者にしようとした不遜を悔やみなさい」

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