記憶 ―惑星の黙示録―
「…皆、幸せに向かって踏み出した。次はお前さんの番だろう?」
そう問うリュウさんに、
「あぁ…、そうだな。もう…良いのかもしれない。」
アランは少し戸惑いながらも、
晴れ晴れと笑っていた。
それは先程までの「どこか悲しい笑顔」ではなくて、
きっと、
本当の笑顔だった。
人は時に立ち止まり、
過去を振り返り後悔に苦しむ。
出逢いと別れを繰り返し、
それでも…
未だ見ぬ世界に不安を覚えながらも、前に進む。
その「心」は…
時に
迷いながら、
寄り道しながら。
ゆっくりと…
時間を掛けて、
決して無理はせず。
いつの日か、
『完全』となる為に…――