妹系男子。
校門に立った俺達は
来た方向とは逆に進むことにした
――それは
あの公園と林さんの家がある方向
俺はその景色が視界に入らない様に
公園の横を走り抜けた
ヨシは足が速いから
それでも追い付かないけれど
ヨシ「……麟太郎…」
リン「…速ぇよ…」
息を切らしながら取り敢えず一時停止
ヨシ「大分来たな」
リン「……あれ」
ヨシ「ん、何??」
リン「林さんの家」
少し遠くに林さんの家が見える
もう来ないだろうと思っていたのに
ヨシ「…おい、麟太郎」
リン「何??」
ヨシ「あれ!」
ヨシが指差す方向を見た
………
………
リン「いた!」
林さんの家を覗く女子の姿
鈴が言っていた容姿にそっくり
ヨシ「待て、麟太郎」
走り出そうとした俺の肩に
ヨシの手が乗った
ヨシ「しばらく見ていよう」
ヨシの提案にのり
物陰からその様子を覗くことにした