プリンセスの条件
「自分で言うのかよ……」
「翔太にしか言わないわよ!バカ!!」
「あっそ」
「んもぅー!!なんでそんなにあたしに興味示さないわけ!?」
「興味はあるけど?」
少し上目遣いであたしを見る翔太に、不覚にもドキッとしてしまった。
「次の犠牲者はどの男だろうって」
「なッ、そういうこと!?」
翔太は缶ビールをグビグビと飲みながら笑っている。
あたしはお酒はあまり得意ではないけれど、ヤケになって今日は一気に缶ビールを一缶あけてしまった。
「おい!!お前そんな飲めねーだろ!?」
慌てて駆け寄る翔太なんかに目もくれず、天井を見上げて一気に飲み干す。
と同時に、頭がクラクラ目が回ってきた。
「マイ!?大丈夫か!?」
「んー……あ、翔太ぁー!!好きぃー!!」
「うおッ」
翔太に抱きついてそのまま押し倒す形で倒れ込む。
もはや自分が何を喋っているかも分からない。
完全な酔っぱらい。
「マイ、寝るならベッドで寝ろ」
「翔太も?」
「オレはソファーで寝るから」
「そんなのイヤ!!」
「マイ?」