―黒蝶―
バシンッ!!!!!

隣でいきなり、机を叩く音が聞こえた。


「紅葉さん?知ってること、教えてください?」




ひいっ!ちょ…ちょっと!

この子誰?!アタシが知ってる美羽ちゃんは、こんなに怖くない。


凶暴じゃない、目に殺気なんて宿ってないのに~!!


「美羽ちゃ…!教えるって!」


“教える”


つまり、それは隠し事があるってこと。

アタシは嫌気がさした。



だって、紅葉さんが言わないこと。

どれだけ重要か大体わかる…


「じゃあ、言うよ」

「「はい」」

紅葉さんは、息を大きく吐いてから言った。

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