―黒蝶―
目が覚めると、白い部屋にいた。

「秋葉…よかった」

「…総長?ここ?」


すると、総長に連れられてさっきの少女が姿を見せた。

目は泣き腫らしたように真っ赤だった。


「すいませんでしたっ!」


俺に向かって深く頭を下げて、また泣き始めた。

総長は静かに俺に耳打ちした。


「彼女をあまり攻めるなよ?」


ウィンクをして部屋を後にした。

残されたのは俺と少女だけ。何となく気まずい。


「あの…」

「紫苑さんに聞きました」

「え?」

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