幸せの条件
 夏子が行きたいと言うからお茶をした後、古着屋へ向かった。

「・・・こういうショップもあるのね。」

「もしかして初めて?」

「ええ。」

「嘘!?本当にお嬢なんだ・・・。言っておくけどさくらさんみたいな人は少数派。少しでも安く手に入れようとするのが普通。たくさん欲しいならよけいにね。」

「そういうものなの?」

夏子が大きく頷いた。

 1時間ほどいて夏子が購入しようと決めたのはワンピース1着だけだった。

私は、キープしていた古着を戻そうとする夏子を止めた。
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