双子とあたし。




「……ありがとうございました」



――――…聴いてくれて




彼は観客席を見渡した。


すぐに愛しい彼女を見つけることができた。




微笑んで大きな拍手をしていた。



ここからの彼じゃ彼女の様子は窺えないけれど、姿はしっかりと捉えた。





―――…彼女は嬉しかった



きっと最後の言葉は真であると思えた。




『永劫 愛し続けるから…』



嘘じゃない。

嘘であるはずがない。




左手にはめられた薬指がそれを示しているから…




誰にも気付かれないように、
でも、彼だけには届くように、




「あたしも、あなたを愛し続けるから…、悠太」





そう、呟いた。













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