双子とあたし。
「だからな、今日は俺を怒らせないでくれよ?」
「はい!」
あたしたちは練習に向かう。
「じゃ、かおる!後でね。頑張ろうね!」
「うん!」
バスケは第二体育館でしているみたいでけいとあたしはここで別れを告げた。
あたしのチームのバレーは今、男子から女子に基礎を教えてくれているみたいだ。
「あ、かおるちゃん!もう始まっちゃってるよ!」
「ごめん、ごめん!」
あたしも早速輪の中に入る。
小学生の時、少しだけしたことあったけど…、やっぱりできないだろうな。
…なんて、ネガティブ思考になってたとき、柳田君が来た。
「幸島さん、教えてもらう人いないの?」
「え、ん?」
辺りを見渡した。
―――…よくよく考えてみたら、そういえばあたし以外の女の子は彼氏がいて(しかもクラス中)バレーを一緒に選択してたな。
「…いないみたい。」
「ほんと?…よかった。俺、この空気に耐えられなくて…。」
柳田君は胸を押さえ、安堵のため息をついた。
「…だよね、こんなラブラブにされてちゃ…、ね。」
あたしは呆れたように横目で彼彼女らを見る。
「…幸島さんはバレーできる?」
「ほんのちょっとなら…、でも自信がないかな…?」
「じゃぁ、俺でよかったら教えるよ。中学の時やってたから。」
「へぇ、そうなんだっ!」