スキ…だだそれだけ
その日、小学校から帰ってくると玄関にお母さんの靴があった。
男物の大きな靴と、子供用の小さな靴も側にあった。
「…珍しいな、お客さん?」
邪魔しちゃいけないと思い静かに自分の部屋に向かう。
と、リビングから話し声が聞こえてきた。
「だーかーらっ、あたしはこの子の面倒なんて見ないわよ!!一人でも大変だっていうのに!!」
「な、頼むよ。お前しか頼れる奴いないんだって!!」
「知らないわよ、そんなの。お金なら出してあげるわ。だからさっさと帰って!!」
「お願いだ!おまえのところの…愛ちゃん?の世話だったらするよ!!な、いいだろ??」
「………」