不器用な僕等の唄を

そう言う奏の次に佐々木先輩の声。

「本っ当、やっと休憩になったっての。誰かさんが昼まで休憩なしって言うし。」

佐々木先輩の言葉に、さっきの女の先輩の隣に座り笑い声を立てる矢祇先輩。

「いっつも練習の途中に来て、邪魔してんのは誰だよ?」

雪比良部長からは、不機嫌な低い声が聞こえた。

「はいはーい、自分ですよ。ですよーっ。」

「佐々木、反省が感じられない。」

矢祇先輩は、そんな言葉を飛ばした。

女の先輩もそのやりとりにクスクスと笑う。



< 94 / 310 >

この作品をシェア

pagetop